モラハラ夫のモラハラの手口に、罪悪感を抱かせるというものがあります。
自分は悪いことはしていないはずなのに、モラハラ夫と会話をしていると、まるで自分が加害者で、モラハラ夫が被害者であるかのような雰囲気になっていくのです。
同居して早々、早速私が加害者に仕立て上げられた話を書いていきます。
トレイが汚いから綺麗に掃除したら、モラハラ夫は冷たい反応をした

それはまだ結婚する前のこと。
私は結婚はちょっと待ってほしいと言い続けていたけど、モラハラ夫に早く引っ越して結婚するように言われ続けていた。
「部屋は綺麗に掃除して待ってるのに」
いつ私が来てもいいように準備万端で部屋は綺麗に掃除を終わらせて整えてあるのに、なんでまだなの?はやくしてよと、とにかく急かされまくって引っ越した。
いざ引っ越して、びっくりした。
この部屋……キレイ……?????
モラハラ夫の基準では掃除をしたのだろう。
モラハラ夫の基準では綺麗になったのだろう。
埃まみれの台所。
蜘蛛の巣と埃にまみれたカーテン。
物をどかせば干からびた虫の死骸……。
中でもトイレはとにかく汚くて、正直、騙されたと思った。
いや、本人は掃除を頑張ったと言っていたのだから、きっと、もっと酷い状態だったんだろう。
そうでなきゃ、これで綺麗になったとは言わないだろう。
きっと、相当酷かったんだ。
それでも、少なくともテンションの上がる部屋じゃなかった。
これから新婚生活が始まるんだ♪わくわく♪
みたいな気分にはならず、
えー……ここから始まるの……?と、出だしから躓いた感じ。
とにかく、トイレを何とかしようと思いました。
自分でも、使いたいと思うようなトイレじゃない。
とてもじゃないけど、家に人を呼べないよ……。
モラハラ夫が仕事でいない間、掃除の仕方をネットで調べて、何とか綺麗な白い便器になりました。
すごく疲れたけど、達成感があった。
帰宅したモラハラ夫に、トイレを見てほしいと声をかけた。
「トイレが汚かったから、掃除頑張ったんだよ~☆」
「白くなったでしょ(^^)?」
私は、喜んでもらえると思っていたし、びっくりしてもらえるんじゃないかと思っていました。
汚いところを掃除して綺麗になったのだから、「ありがとう」って言ってもらえるんじゃないかとも思っていました。
褒めてもらえるんじゃないかって思ってたんです。
汚いトイレより、綺麗なトイレの方がいい。
そう思っていたんです。
でも、モラハラ夫の反応は冷たいものでした。
「ふーん」
「今まで汚いって思ってたんだね」
「そうか~」
え?
汚いって言っちゃダメだった?
でも、あのトイレはお世辞にも綺麗とは言えないよ。
え?
私がデリカシーのない発言をしたの??
モラハラ夫は「そうかー」とつぶやいた。
怒鳴りはしない。
強く責められたわけじゃない。
でも、含みをもたせて「そうかー」って言う。
「そんな風に思ってたんだね」って、汚いトイレを汚いと言って何が悪いの!?と思ったけど、なんだかまるで私がモラハラ夫を傷付ける発言でもしたかのよう。
誰だって汚いって言われたらいい気分はしないだろう。
私の発言に問題があったのだろうか、そうなんだろう、でも納得できない気持ちもある……。
私は、
「お!綺麗になったじゃん!」
「すごい!」
って、そう言ってもらえるのを期待していたから、
「汚いって思ってたんだね」って、
暗に責めるようなことを言われて、何でそんなことを言われているのか理解できませんでした。
頑張って綺麗にしたって言ってたのに汚い部屋だったけど、モラハラ夫の基準では綺麗な状態だったのかもしれない。
掃除したのに汚いって言われたら、気分悪いかも。
私の配慮が足りなかったのかな……。
でも、あのトイレは本当に汚かった。
だから、汚いのは事実だと伝えてしまった。
この頃はまだ同居してすぐの頃だったから、私の発言でモラハラ夫が怒りを爆発させて物に八つ当たりしたり家を出て行ったりといったことにはなりませんでした。
最初から全開で爆発するのではなく、最初の頃は、チクチクとネチネチと罪悪感を抱かせるやり方だったのです。