ちょっと前の話なのですが、息子が鼻血を出した。
原因は、私の肘が息子の顔面に入ったから。
息子がじゃれついてきたタイミングで身体をひねってしまった為、タイミング悪く肘が入ってしまったのです。わざとじゃない。怪我をさせようと思ってやったわけじゃない。
でも、私の肘が原因で鼻血がでたことは事実。

幸い大事には至らず、鼻を押さえてしばらくすれば血は止まった。
こんな時、モラハラ夫が側にいたらどうなっていたかと考えてしまう。
モラハラ夫が側にいたら、適切な処置をしてくれるのだろうか?
そんなわけない。
まずモラハラ夫がするのは、私への脅し。
「何してくれやがんだよ!」
「ふざけんな!」
って、息子を傷付けてしまった私へ怒りを爆発させるだろうな。
それからきっと、
「信用できない」
って言って、日頃の育児もまともにやっていないと疑われ虐待を疑われ。
息子には、
「ママのせいで可哀相に」
「ママは酷いね」
って声をかけるだろうな。
そうやって、ママは悪者って子どもへ刷り込んでいく。
めちゃくちゃ想像がつく、ついてしまう。
何故なら、今までがそうだったから。
わざとじゃなくても、息子を傷付けたら有罪。
万死に値するかのごとく有罪。
それでなくても、息子へ降りかかる不幸は全て妻である私の責任なのだった。
息子が転んで怪我をしても、風邪をひいても、全て原因は私の監督不行き届き。
くしゃみ一つで大騒ぎ。
そんな日々を繰り返していたから、息子が熱を出した時は、息子の心配もしていたけれど、また夫と義両親にごちゃごちゃ言われるな……と、気が重かった。
純粋に息子の心配だけする母親にはなれなかった。
そうなれないことに自己嫌悪。
そして、息子が熱を出した時、義両親が決まっていうセリフがある。
それは、
「モラ夫ちゃんは大丈夫なの??」
息子の風邪がモラハラ夫に移っていないかの心配は必ずされる。
軽い感じでついでのように聞かれるのではなく、割としっかり確認される。
なんだか、熱を出した孫の心配よりも、その熱を移されたんじゃないかってモラ夫の心配をしている気持ちの方が大きく見える。
孫よりも、自分たちの息子の方が大事なのだろう。
それは常日頃の態度でものすごく分かる。
義両親は、モラ夫のことをとてもとてもとても大事にしていて、同時に心配している。
心配で心配で心配で心配で仕方ないから、結婚生活に干渉してくる。
だから、私の結婚生活はものすごく窮屈で息苦しかったんだな。
息子が鼻血を出した。
座ってもらってティッシュを詰めて鼻を押さえてじっとして。
しばらくしたら血が止まって。
汚れたものは洗濯して。
それだけで終わるのは、モラハラ夫がいないからだ。
虐待だと言われないのも、モラハラ夫がいないから。
怒鳴られたり脅されたりしないのも、息子が私を叩いたりしてこないのも、モラハラ夫がいないからだ。
きっと一緒に生活していたなら、大事件になっていただろうなぁ。
家具にひびの一つでも入っていたかもしれない。
息子には申し訳なかったけど、それでも、ホッとしてしまう自分がいました。